ふーやんのマレー語、インドネシア語言語考察

インドネシア語学習者からみたマレー語との違いについてコメントしていきます。。

独立運動指導者たちがインドネシア語(マレー語)を国語とすることを決めた

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インドネシアは1928年に、オランダからの独立目指す青年たちにより開催された第2回青年の会議において、『一つの国家、一つの民族、一つの言語』の誓いがおこなわれた。

オランダ植民地時代のインドネシアは、蘭領インドと呼ばれインドネシアという国名もなかった。広大な領土と数百の民族をまとめるため、この独立をめざす青年たちの会議で、インドの島々という意味でインドネシアという国家名を定め、インドネシアという民族名を名のり、インドネシア語(マレー語)を国語とすることを決めたのだ

国語の採用については、マジョリティのジャワ人が使うジャワ語を国語とすべきだという勢力と紛糾したが、最後には、個別の民族の言語を国語とすると、国家としての統一が守れない。ということで、当時スマトラマレー半島で使用されていた、特にイスラム商人を中心に広まった交易言語であるマレー語が国語として採用されたという歴史がある。

インドネシアでは、当然数百にのぼる各民族は独自の言語を日常的に使っている、標準インドネシア語と各民族が使っている、ジャワ語、スンダ語、バリ語等は同じオーソロネシア語族に属するが、その違いはちょうどラテン語から派生した英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語ぐらいの違いがある。

従って、ジャワ語はジャワ人以外には全く理解できないし、スンダ語、バリ語、他の民族語なども同様である。

私は、スンダ地方の中心地であるバンドンに10年近く在住経験があるが、スンダ語はほとんど習得できなかった。もちろんそれは、私が外国人ということもあるが、インドネシア人同士でもスンダ人以外としゃべるときは、スンダ人はインドネシア語を使うからである。インドネシア全国どこに行っても同様に各民族同士以外はインドネシア語を使うのだ。

日本語、インドネシア語、スンダ語の比較事例

日本語 お元気ですか
インドネシア語 アパ カバル?
スンダ語 クマハ ダマン

日本語 元気です ありがとう
インドネシア語 バイク  バイク サジャ トゥリマカシ
スンダ語 パンゲストゥ ハトゥルヌフーン

日本語 だいじょうぶ
インドネシア語 ティダ アパアパ
スンダ語 トゥク ナオン ナオン

日本語 愛してます
インドネシア語 サヤ チンタ カム
スンダ語 アブディ ボゴカ アンジェン

といったように全然違う。また、スンダ語には日本語のように尊敬語、丁寧語、俗語などと非常に複雑で、外国人にはとても学習困難だ。ちょうど日本語を勉強する外国人が苦労するのと同じだろう。また、良いスンダ語の辞書に出会うこともなかった。

挨拶程度覚えておけば、十分スンダ人にはうけるこは間違いないが。

ジャワ語やスンダ語のやっかいさからすると、標準語になりえなかったことがよくわかる。マレー語を国語にしたことは、本当に国家の統一、民族意識の高揚のために、すばらしい決断だったと思う。

マレーシア語もインドネシア語ももともとアラビア文字を利用していたが、アルファベット文字への変更と、マレーシア、インドネシア両国で表記法の統一もはたしており、急速に普及した。